代表挨拶
「自分たちで地域を守っていく」時代の到来
代表理事 戸成 司朗
皆様、日頃は中部プロボノセンターの活動にご理解、ご支援を賜り感謝申し上げます。当法人は2013年に中部圏の企業人の社会への参加と市民社会の主役であるNPOを支援するために設立されました。発起人の危機意識は、大きく二つの問題点をどのようにして改善、解決していくかでした。
一つ目は日本社会が人口減少社会に入り、少子高齢化による生産人口の減少による社会保障の負荷の増大、経済活動への影響又、社会構造の変化による様々な格差社会への対応など、日本社会の持続可能性に赤信号が点く中で、企業人の社会感度の低さ、企業内人間どころか事業部内人間になり、社会の変化から、自分の所属する企業そのものの持続可能性に影響が出てきていることに気が付かないことへの危機感からでした。
二つ目は、日本の社会課題に対して、行政の公助の限界が近づき、個人の自助では対応しきれない、今こそ、市民が協力する共助社会が叫ばれる中で主役であるNPOの抱える問題が顕在化してきたことです。NPOの二大課題である「資金問題」「人材問題」への根本的解決には、団体の事業戦略、事業遂行力、組織マネジメント力、ファンドレイジング力、広報戦略力などにありこれを何とかしなければならいとの思いからでした。この二つを一気に解決する手法がプロボノだと思います。
企業人はプロボノにより、社会で何が起きているか、社会課題は何かに気づき、NPOの人たちと出会うことで価値観の多様性を体験し一回り成長して企業へ貢献するようになります。NPOは思いだけではない、企業人の持つ課題解決能力を学ぶことで、社会課題の解決を担う組織として着実に力をつけていきます。
おかげさまで、当法人は自主事業である「プレミアムプロボノ」又、行政から依頼のプロボノ事業や企業の冠プロボノを行っております。当法人の研修を終え、プロボノを体験し引き続き活動したい人たちが登録している「プロボノバンク」も70名を超えました。近年は国連のSDGsの推進が大きなテーマですが、中部プロボノセンターは「プロボノ」を通じて持続可能な社会の実現に引き続き貢献してまいりますので皆様のご参加、ご支援を今後ともよろしくお願い申し上げます。
中部プロボノセンター代表挨拶
戸成司朗
代表理事 岩原 明彦
所属先:㈱デンソー